東京貧困女子の最新刊11巻が発売されました。
今回のメインテーマはトー横です。
居場所がなく、仲間がいる場所に集まった彼女達。
でもそこでも競争は起きる。
社会問題となったトーヨコで実際は何が起きているのか、少女達をメインに絞って語られます。
女性の問題は自己が確立していない、若いという時期の価値が一番高いこと。
昔なら結婚や出産が幸せとわかりやすかった。
共存が前提なので、支え合うパートナーがいたから。
幸せの形は何であるか、そのルートがバラけてしまったのも貧困の問題なんだと思います。
この本でわかること
- 放置だけが貧困の元ではない
- トー横は甘い毒
- 自分のモデル、見本となる大人の存在は大切
- 輝ける場所はその人次第、思い込みで居場所は奪われる
本当の救いは自分がやりたい事に気がつける社会、でもそれが家庭依存である以上、問題は必ず発生する。
東京貧困女子。11巻のあらすじ
「立ちんぼ」で体を売り続ける18歳家出少女、「トー横」に居場所を求める少女たち、夢を奪われたグラビアアイドル…この貧困は決して他人事ではない--。
共通するのは、成長したどうなった方がいい、モデルとなる大人に出会わなかったこと、この問題のネックはその人だけではどうしようもない事です。
だからこそ支援や支えが必要とされるのですが・・・。
東京貧困女子。11巻の内容
兄の暴力、母の暴力、否定され続けた彼女の逃げた先は出会いカフェ
目標は家から逃げること
「教育指導による小どもの心の貧困」問題
第81話 堀之内環奈(3)
第82話 堀之内環奈(4)
トー横封鎖 残された少女達はどうなったのか?
第83話 宮野寧々(1)
第84話 宮野寧々(2)
第85話 宮野寧々(3)
第86話 宮野寧々(4)
女性は同じ女性に居場所を奪われる
第87話 山内美麗(1)
東京貧困女子。11巻のポイント
- 「教育指導による小どもの心の貧困」問題
- ネグレクトがあると、子は居場所がなくなる
- トー横の闇は優しいこと
- 支えが欲しい彼女たちは、アイドルに騙される・・・ホスト問題に近い
- 輝ける場所はその人それぞれ、強行して奪うとどうなる?
東京貧困女子。11巻の見どころ
84話ではトー横キッズたちの、大人達への印象が語られました。
うちらが不幸って決めつけて 助けてあげるのが優しさだって思い込んでる
優しそうと思われるのが、あの人達にとって幸せ
本当に助けて欲しい時には助けてくれない
自力でみつけた居場所に土足で入ってきて勝手に同情とか、余計なお世話
理想的な家庭は、子がやりたいように成長を支援します。
問題がある家庭は
- ネグレクト(育児放棄)
- 押し付けや思い込みが強い
- 暴力行為がある
そんな傾向があります。
幸せの形は色々ある、それを学ぶことが大切なんでしょうね。
感想・レビュー
自分から家を出た彼女達にとって、相談に乗ると笑顔で近づく大人は邪魔でしかないです。
結局、家に問題があって出ているのに、最終的には家に戻ることになるから。
本当に家庭って大事です。
仲間がいるトー横は居心地のいい場所です。
地方都市にも、家に居場所がない人が集まる店は多い。
トー横は人数規模が大きいだけに、色々な欲望も煮詰まり、最終的に搾取されてしまうんですね。
自分が何であるか、自分自身で決めるのは難しく、環境が大切。
この東京貧困女子は色々なケースで気づかせてくれます。
今回も切なく、泣きたくなるような一冊でした。
まとめ
シリーズ名 東京貧困女子。
作家 中村淳彦 小田原愛
掲載誌・レーベル ビッグコミックス
出版社 小学館
ページ数 196ページ
配信開始日 2024/05/30 00:00