傷ついた人を支え、サポートしていく保健所こころの支援係、待望の4巻が発売されました。
息子さんが自死してしまい、母親をどう支えていくのか、すごく気になっていたんです。
メインストーリーは薬物依存症の七瀬さん。
メリハリが効いた展開で、依存症とは何なのか、考えさせられました。
この本でわかること
- 人間、一人では生きていけない
- 支えを複数持つのは大事
- 逃げないで向き合う、心の強さが必要
- 最終的には自分次第である
死にたいと言ってください4巻のあらすじ
保健所の保健予防課で勤務する新人の精神保健福祉士・基 羊介は、「死にたい」と悩む人々の相談に日々応じている。彼は先輩の江野とともに、元ヤクザで薬物依存症の男性を担当することに。
だが、信頼関係を築くことは容易ではなく――。
まあ、普通あれだけ強面で、迫力ある人出てきたら怖いですよね💧
管理職になったから引き継ぐ・・・正当な理由ではあるけどちょっとモヤる。
死にたいと言ってください4巻の内容
第18話 始めてのケース
夫は早くに逝去、息子が自殺、残された母親は・・・
第19回 抗えないもの1
第20回 抗えないもの2
第21回 抗えないもの3
第22回 抗えないもの4
第23回 抗えないもの5
死にたいと言ってください4巻のポイント
- 自死遺族の関わり いつでも死ねる、自殺の否定は絶望へ
- 薬物犯罪者の再犯率は7割 他人を頼るのが大事
- やる気の源は恋人、だが上手く行かない時も・・・
- 信頼関係を作るのは大事
- 意外な所で縁はつながる
- 逃げてはいけない、大事なのは気づくこと
死にたいと言ってください4巻の見どころ
登場キャラクターは中卒で孤独な生活を送って来た青年、七瀬
彼の更生を軸に進んでいくストーリーです。
互助会にて会った、同じ薬物依存の女性、実姫。
彼女との結婚を夢みて、働こうとしますが、彼女はまだ薬を使っていて・・・。
強い意思があっても、ダメだという思いと一回だけなら・・・という思いがせめぎ合う。
公開と自責の念が描かれており、是非見て欲しいシーンです。
七瀬さんは救われましたが、救われない人のパターンも。
一人では何をやっても上手くいかない、誰もが救われるのは競争社会では難しい。
理解者って本当に大切です。
感想・レビュー
依存症は病気、脳の仕組みが変わってしまい、薬なら想像するだけで抗えない位のホルモンが出てくる。
よく気持ちの問題と言いますけど、一人では解決出来る問題ではありません。
芸能人も薬物依存で謝罪などする時がありますが、再犯って多いですよね、確かに。
再犯率7割はびっくりです。
- 他に喜びを得ること
- 支えを増やすこと
- 否定しないこと
薬物依存症患者は、薬物がいけないことはわかっています。
ただ欲望には抗えないだけ、しかもその源泉の脳が薬物で弱くなっている、という。
人間は社会的生物であると言います。
一人で解決出来ない問題も、全体でならケアしていける。
人生は誰に出会うかが大切、とも言いますけど、七瀬さんにとって我妻塗装会社の社長。
世間や周囲が悪い、それも一つの考え方でしょう。
でも一番のクズは自分、逃げない強い心が必要だった・・・それを心に刻みたいです。
まとめ
シリーズ名 死にたいと言ってください ―保健所こころの支援係―
作家 中原ろく 松本俊彦
掲載誌・レーベル アクションコミックス
出版社 双葉社
ページ数 194ページ
配信開始日 2024/05/28 00:00