壊職代行は、ブラック企業に苦しめられている人々を救済する“復讐系”ストーリーです。
「ブラック企業」という言葉が広まって久しいですが、現実には今もなお多くの人が理不尽な環境に苦しんでいます。
そんな状況に立ち向かう“壊職代行”の物語は、痛快でありながらも社会問題に切り込む作品として注目されています。
本記事では、『壊職代行』1巻のあらすじや詳しい内容を、ネタバレを含めてまとめました。
1巻の展開が気になる方や、購入前に内容を把握したい方はぜひ参考にしてください。
壊職代行1巻のあらすじ
- 鈴木貴広、不動産会社「フマホーム」でパワハラと違法労働にあう
- 線路に飛び込めば・・・と自殺しそうになる
- 退職を決意するも、いじめのような扱いで心身がボロボロに
- 社長・間々田の策略でミスを誘発され、多額の賠償金を請求される
- 母親の元までおしかけ、母親も自殺未遂
- 絶望の中、「壊職代行」からDMが届き、依頼を決意
- 「火室静香」が現れ、「ブラック企業を壊す」と宣言
登場キャラクター一覧
鈴木貴広(すずき・たかひろ)
25歳 株式会社フマホームの営業社員。自らも「死んだほうが楽になれるかも…」と屋上へ向かった際、スマホに「壊職代行を必要としていませんか?」というメッセージが届き、静香と出会う。そこから会社への復讐が始まる。
火室静香(しずか)
「壊職代行」の実行者。無表情で淡々と制裁を行う、謎めいた女性。容赦ない手段と冷静な言動が特徴的で、貴広と行動を共にし、復讐を実現していく。
中宮健也(なかみや・けんや)35歳
株式会社フマホームの営業主任。部下へのパワハラやモラハラが常態化しており、社内でも恐れられている存在。
三木姫華(みき・ひめか)24歳
株式会社フマホームの営業社員。社長の愛人という噂があり、午後からの出勤や横取り営業が常態化している。貴広の契約を直前で奪うなど、社内での評判は最悪。
間々田楓馬(ままだ・ふうま)38歳
株式会社フマホームの代表取締役。常識を逸したブラック社長。
壊職代行1巻の内容
鈴木が線路に飛び込もう、そうすれば会社にいかなくてもよくなるかな?衝撃的なシーンから始まります。「危ないですよ」と女性に声をかけられ、思いとどまる鈴木。ちなみに、この時声をかけてきた女性は火室静香、ここが鈴木の人生の分かれ目でした。
ブラック企業の実態
会社で怒鳴る、大声を出すは日常茶飯事。定時前に出社したのに、2時間前3時間前でも「早く来いよ!」というブラックの見本のような会社です。普通は出勤前業務には時間外手当が発生しますが、それもなし。出来ない言い訳よりやる工夫!という社訓っぽいものもあり、皮肉に感じます。
ブラック企業の社員の扱い
昼食時に社員の弁当に飲み物をかけ「さっさと仕事しろ!」と叱責。社内には社長の愛人もいて、他人の契約間近の案件を奪ったり、セクハラで脅したりとやりたい放題。結果、安い給料、過酷な業務、パワハラ三昧の主任とやりたい放題の三木という、最悪の環境です。
夜の接待も地獄→退職願いへ
社員を盛り上げ係にして一気飲みや火のついたフレイムカクテルの強要など無茶な接待を強制される鈴木。結果、顔面にやけどを負い退職を決意。三ヶ月待ってくれと言われた後は苦情処理係にされ、徹夜仕事で疲弊。最終的に書類をシュレッダーにかけるミスを誘発されます。
母親が責任を取るよう強要され、映像では母親が土下座している姿を見せられる。責任を取るために退職を取り消し、給料から天引きで賠償を支払うと言わされます。
母親の自殺未遂
病院から電話がかかり「お母様が自殺未遂を…」。鈴木は再び「死んだら楽になれるかな?」と屋上に向かうと、壊職代行のメッセージが届き、仮受付完了。そこに火室静香が現れ、「ブラック企業を代わりに壊す」と告げます。
壊職代行1巻のまとめと感想
壊職代行は社会問題となったブラック企業を描いた作品ですが、内情はあまりにひどい!の一言です。
安月給に過酷な業務、その上社内環境もパワハラとセクハラでの脅迫など最悪。
良いところが一つもありません。
住宅系ということで、利益は良いはずなのですが社員には全く還元されていないようです。
しかも見せしめ役をつくることで、社員を脅し過酷な仕事もこなさせる、ブラック企業の常套手段により、鈴木は自殺未遂。
私の知らない世界、とまで感じてしまいそうなブラック企業ですが、実際に自殺者のニュースも見聞きしますし、存在はしています。
そんなブラック企業がどう復讐されていくのか、次の2巻も期待したいですね。